皮膚疾患

皮膚疾患
小児期のアトピー性皮膚炎と思春期・成人のアトピー性皮膚炎
小児期を新生児から15歳までとすると、この期間は一生の中で皮膚と言う臓器が変化を遂げる時期です。

1.乳児期のアトピー性皮膚炎
機械的刺激に対するバリア機能が未熟である乳児期の皮膚の生理的特徴。症状では、顔面や四肢、体幹部の接触を受けやすい部位に集中しやすい。これは就寝時に、より機械的刺激を受けやすく、バリア機能も破壊されやすい部位に湿疹が生じるためと考えられます。外用療法を施行した後、予防としてスキンケアを徹底することが大事です。

2.幼少時のアトピー性皮膚炎
わずか20年前までは小児期に完了する皮膚病であったアトピー性皮膚炎は、近年、成人まで治らない難治性皮膚疾患へと大きく変化しました。近年の自然環境と生活様式の急激な変化が関係していると推測されます。外的因子の特定や対策、かゆみと掻破の制御を第一に目指すべきと思われます。小児期の対応こそが、患者の生涯にわたるアトピーの経過を決定します。

3.思春期・成人のアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の臨床症状の特徴は、乳児期、小児期、成人においてそれぞれ特有な皮疹、分布を呈していることです。アトピー性皮膚炎の特徴的な皮疹は、急性病変として、紅斑、湿潤性紅斑、漿液性丘疹、丘疹、鱗屑があり、慢性病変として苔癬化局面、痒疹、浸潤紅斑があげられます。成人アトピー性皮膚炎の皮疹は、基本的には小児期の皮疹と同一ですが、丘疹、紅斑、苔癬化が顕著となり、また乾燥症状も強くなります。小児期の丘疹が次第に大型となることも多くなります。また顔面から頸部にみられる皮疹はatopic red faceと呼ばれ、治療上しばしば難治性です。また顔面の外側の脱毛化や下眼瞼内側の糜爛を認めることも多くなります。成人アトピー性皮膚炎の皮疹は乾燥症状が主体ですが、細菌感染時には湿潤化する事もあり、貨幣状湿疹を呈する例もあります。成人アトピー性皮膚炎には、幼小児期に一度軽快した皮疹が成人になって再燃、増悪する場合、幼小児期の皮疹が改善せずに悪化する場合、あるいはそれ以前にほとんど症状のなかった患者に皮疹が出現する場合などがあり、このなかで再燃例が最も多いとされます。

当店での活動
当店では、漢方薬とスキンケア、サプリメントをご提案しています。また、尋常性乾癬や掌蹠膿疱症でお悩みの方もご相談ください。



 アトピー性皮膚炎は、わが国では1970年台半ば頃から、環境因子の変化より、体内の「免疫」システムが乱れた結果生じた疾患の1つです。アトピー性皮膚炎は、正しいスキンケアと生活習慣の改善、適切な漢方薬で症状がコントロールされた状態が維持されると自然寛解も期待できる疾患です。アトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥とバリアー機能異常という皮膚の生理学的変化を伴い、多彩な非特異的刺激反応および特異的アレルギー反応が関与して発症すると言われています。病態として、慢性に経過する炎症とそう痒を特徴とする湿疹・皮膚炎群の一疾患で、多くはアトピー素因を有するのが特徴です。
アトピー素因とは、(1)家族歴・既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎のうちいずれか、あるいは複数の疾患)があること。(2)IgE抗体を産生しやすい体質を言います。
アトピー性皮膚炎

A.アトピー性皮膚炎の発症要因

 
1.生活習慣要因
①食生活の変化(高カロリー・高脂肪・高たんぱく)
②インスタント食品・食品添加物。養殖もの・ハウス栽培・輸入食品・加工食品の摂りすぎ。
③好きなものを中心とした食生活。バランスが欠けるため繊維不足・微量栄養素不足に。
④夜更かしや自然とのふれあいが少ない生活。車社会での運動不足。
2.遺伝因子
①遺伝する傾向(両親に既往がある場合75%、どちらかに既往がある場合56%)
3.外部環境因子
①アルミサッシなどによる日照や通気の悪化。新建材の毒性。冷暖房の過剰。
②下着に残留する洗剤
③精神的ストレスがアトピー性皮膚炎を悪化。「皮膚は心の顔」と言われるように心の状態が皮膚に影響を与える。
アトピー性皮膚炎

B.改善のための方法

1.専門医で検査を受けよう
ソクラテスの教えで、『医学は、科学だけではなく芸術である。すべての病気は一人一人特徴があり、環境と関係する外因が必ずある。』そこで、その人におけるアトピー性皮膚炎病勢の参考になる検査をお勧めします。
一般血液検査(好酸球数、白血球数)、血清総IgE数、LDH(lactatedehydrogenase)値、TARC(thymus and activationregulated chemokine)値など。
そこでの検査を参考にして対策を考える。

2.スキンケア
乾燥及びバリアー機能の低下を補完し、炎症の再燃を予防する目的で保湿剤や保護剤などでスキンケアを行う。
皮膚の乾燥及びバリアー機能の低下の要因として皮膚角層内主要細胞間脂質である"セラミド"の量の減少が原因である事からセラミドを上手に補給する事がポイントになります。

スキンケアの仕方
汗や汚れは速やかに落とす。石鹸やシャンプーは洗浄力の強いものを避け残らないようにすすぐ。入浴・シャワー後は必要に応じて保湿剤を。室内を清潔にし、適温・適湿を心がける。皮膚への刺激を避ける。掻破による皮膚の障害を避ける。(爪を切り、手袋や包帯を)
スキンケアは肌への負担がないものを選び、皮膚表面の傷口回復を手助けし、乾燥させないようにしましょう。良質のボディシャンプーやセラミド強化の保湿クリームなどを選び、毎日スキンケアを続けましょう。

3.ストレスのケア
成人の重症者においては、人間関係、多忙、進路葛藤、自立不安などの心理社会的ストレスが関与し、ストレス度が高くなると無意識に掻破行動を起こし悪化する場合が多い。
アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎(AD)と新しい漢方理論との出会い

ADの今までの治療での考え方は、表面が赤く乾燥しているので身体の潤いが不足したと推理し熱を清め皮膚を潤す漢方が主流でした。このでは、ある程度までは良くなるがなかなか完治しないことがほとんど。
最近、中医火神派処方がアトピーに著効ありという事で勉強されている人が増えています。私も4年前から毎月名古屋で研修を受けようやく分りかけてきました。
 基本的な考えとして、『人間のエネルギーが不足すると、皮膚の表面のバリアー機能が弱くなり発生する。』との考えです。アトピー性皮膚炎で困っている方は、一度私の店で改善してみませんか。
注意する事は、身体を冷やさないことと睡眠不足にならないことです。

アトピー性皮膚炎(火神派での考え方)

 S.30年ごろの皮膚科の教科書には、小さいころのアトピー性皮膚炎は中学生になると自然治癒すると書かれていた。現代では、大人になっても治らず返ってひどくなることが多い。この原因を考えると、

1. 元々のエネルギーが不足
妊婦の時に、①冷やす食べものを多く食べていた ②つわりの時に栄養が摂れなかった。この様な場合、先天の陽気がすでに不足して生まれる。先天の陽(エネルギー)は、腎の生理機能の動力で、生命活動力の源泉でもある陽(エネルギー)は、衛陽として体表部をめぐり、体表部を温め栄養を補う。血と津液は、陽気によって作られ、また運行される。衛陽が不足すると、皮膚を潤し?理(そうり)を滋養出来なくなるので、外邪に対する抵抗力が弱くなる。つまり皮膚疾患が治りにくくなります。

2.胃腸の冷え
 S.35年ごろから、冷蔵庫やクーラーが普及。これが原因で、中焦(胃腸)が冷やされ、中焦の弱った陽気が外に追いやられた為、皮膚が赤く熱をもつ。(漢方用語で陰盛格陽)赤くなった皮膚を元に戻そうと思ったら、陰陽調和が改善の早道。つまり、陽を増やすことによって調和を計る。

アトピー性皮膚炎の考え方(図式)
 


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